姫蓬莱

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姫蓬莱(ひめほうらい)は、果皮は赤紫色、果肉は琥珀色の小さい果実をつけるイチジク品種。

概要

姫蓬莱は、福岡で開発された品種。開発の背景は、福岡農総試研報によると

‘姫蓬萊' は, 単為結果性を持つ高品質な普通型品種の育成を目標に, 1989年に ‘蓬萊柿' に ‘カプリフィッグ6085'を交配した組み合わせから育成された。

樹勢及び樹の大きさは中で, '蓬莱柿' より樹勢が弱く樹冠の広がりは小さい。 枝梢の粗密は中で, '桝井ドーフィン'同様に一文字整枝に仕立てることは容易である。

葉の大きさは中で、裂片数は3~5である。3果実の結実は良好で、 夏果及び秋果ともに単為結果するが、 夏果の着生数は僅かである。 秋果は小さく 円形で、平均1果重は36gである。 目は小さく, 果頂部の裂開性は少ない。 果皮は赤紫色, 花托は淡黄白色, 小果は淡黄褐色である。

果計量が多く高糖度で肉質が密で、品質は極めて良好である。 収量は‘ブラウン・ターキー'と同程度で, '蓬萊柿' より少ない。 秋果の収穫開始時期は8月中~下旬で, '桝井ドーフィン'より遅いが '蓬萊柿' より早い。

疫病にはやや弱く、センチュウ及びスリップスに対する抵抗性は中程度で、これらを含め病害虫抵抗性はすべて ‘蓬萊柿と同程度である。

と説明している[1]。姫蓬莱は2000年9月5日に品種登録され、しばらくは福岡県内の農家しか栽培はできなかったが、2011年9月6日育成者権の消滅日をもって県外の在住者でも育成できるようになった。姫蓬莱の特徴として、苗木部(旧:花ひろばオンライン)は

小ぶりだけど甘さ抜群!!

姫蓬莱(ひめほうらい)は夏秋果兼用種です。果実の大きさは小ぶりです。小ぶりながら、果汁が多く、糖度が高いのが特徴です。イチジクは果樹苗の中でも全体的に糖度が高いですが、ヒメホウライはその中でも、糖度はトップクラスを誇ります。果実の大きさは36g前後くらい。平均糖度は18度前後です。 樹勢は弱くコンパクトに育ち、果実はなりやすいです。一文字仕立てにするのも簡単です。裂果も少ないです。

と説明しており[2]、特性については、

収穫時期 8月中旬~8月下旬頃

果実の大きさ ★☆☆☆☆小果 36g前後

甘さ 平均糖度:18度

と、糖度は高いものの果実は小サイズである。苗木屋の吉岡国光園によると、

福岡県の種苗登録品種で、福岡県に住民票がありながら苗木の生産ができなかった品種。 種苗登録が切れ、全国のいちじくファンに苗木の供給ができるようになった。 果実は小さいが、その味は抜群、樹は耐病性が強く育てやすい。一口サイズの果実は、皮ごと食べれる。まったく産地形成ができない、苗木生産はできるようになったが、穂木はどこからと思っていたところ、「鳥越農場」さんより吉報。

苗木の福岡県外への出荷が可能になった「姫蓬莱」鳥越農場では、毎年安定して、平均糖度が一番高い品種。 果実が小さいのが欠点ではあるが、病害虫に強いので、立ち枯れ病も感染しにくいとのこと。また、耐寒性も高く、ドーフィン等に寒害がでた年も、姫蓬莱は生き残ったとのこと。

福岡県で育種された品種。この品種の育種目標は、「おいしいイチジク」。収量や果実重は二の次、とにかく旨い品種を作出するのが目的だったそうだ。 果実はミニいちじくと呼ばれる一口サイズの大きさ。皮ごと食べられて、その味は抜群。ミニいちじくは、生果で食べて非常に美味しいほか、和菓子等での加工用としての利用が考えられる。 「ネグローネ」同様、今注目のミニいちじくとして再注目したい品種。樹は耐病性、耐寒性は強く育てやすい。

「蓬莱柿」より樹勢が弱く、コンパクトである。「桝井ドーフィン」同様に一文字整枝に仕立てることは容易。果実の結果は良好である。

とのことである[3]、比較的糖度の高い中サイズの実をつけるようである。

日本での栽培

入手

姫蓬莱は園芸店やホームセンターではなかなか目にしないが、園芸関連のネット通販では比較的購入しやすい。

参考動画


外部リンク