Longue d'Aout
項目 | FV | FD |
---|---|---|
全体的な品質 | 3.5/5 | /5 |
初心者の適性 | 4/5 | |
商業的な適性 | /5 | |
樹勢 | 3/5 | |
耐寒性 | 4/5 | |
発根のしやすさ | 3/5 | N/A |
コンテナ適性 | 5/5 | |
RKN耐性 | 3/5 | |
FMV耐性 | 3/5 |
Longue d'Aout(ろんぐどぅーと/ロングドゥート)は、果皮は黄色~緑色(熟すと赤茶がかる)、果肉は赤色の非常に大きな実をつけるフランス原産のイチジク品種。国内ではバナーネ、バローネ、バナナクイーン、バナッチなどの名で販売されることもある。
概要
ロングドゥートは国内では比較的手に入りやすい品種であり、別名「バナーネ」という名で流通している。「バローネ」「 バナナクイーン」「バナッチ」という名で呼ばれることもあるようだが、まれ。
Ira J. Condit博士の論文[1]によると、
秋果は中程度の大きさで長さは2と1/4インチ(約5.7cm)、洋ナシ型でリブ(肋骨のような凸凹)がある。首は短いか無く、その先の茎は3/4インチ(約1.9cm)まで。目は閉じている。
皮は緑色で、紫がかった茶色がかってくる。果肉はバラ色。平凡な品質。
との説明がされているが、秋果は軽く100gを超え、夏果にいたっては200g以上・300gに迫るサイズに育つものもある。
日本での栽培
日本の苗木屋の吉岡国光園によると、
樹勢が強く無いので、一文字整枝が出来、栽培は容易。収量は多く、紹介品種の中では、桝井ドーフィンに次ぐ。糖度はかるく20度を超え、その果実品質は安定している。但し、日持ち性は無いので、観光農園、直売所、通信販売、家庭果樹に限られる。
広島の㈲桝井農場さんが導入育種された品種。桝井さんとは今でも日本のイチジク栽培面積第一位の位置にあるあの「桝井ドーフィン」(現在も商標登録有り)の生みの親である。桝井さんがバナーネについて評価されていた文面があるので紹介する。
~当農場が販売している多くの種類のイチジクの中に「バナーネ」がある。夏果は極大で320gにもなる。秋果35~130gで、それほど大きくはないが、食べてみると面目躍如、俄然輝いて他種を寄せ付けない。糖度が23.4度とずいぶん高いが、糖度だけではないイチジク特有の舌にとろけ込むような食味は別格。満足感にひたり、しばしこの味覚にうなずくはずだ。ここ10年近くの間に当農場が諸外国から苦労して導入し、試作した20以上の品種の中で、このバナーネのよさはキラリと光る。~
との説明がある[2]ように、一文字整枝に適していることが分かる。
入手
Bourjassotte Grisは園芸店やホームセンター・園芸関連のネット通販で比較的購入しやすい品種です。
にゃん玉さま(東京いちじく愛好会)によるレビュー
・品種名:Longue d'Aout ・入手ルート:メルカリ ・育成場所:千葉県 ・育成年数:4年生 ・育成方法:鉢植え ・味:ハニー、シュガー、ベリーなど ・収穫時期:秋果 8月初旬〜 ・収穫量:多い ・サイズ:中〜大(50〜70g前後) ・糖度:測定していません ・つぶつぶ感:適度に感じる ・皮の硬さ:ほとんど気にならない ・生理落果:ほとんどない ・裂果:少ない ・耐雨:雨に当たると痛みやすい ・樹勢:中 ・耐寒:不明(千葉県では防寒なしで越冬可) ・根張り:強い ・コンテナ栽培:適している ・モザイク病:出ていない ・その他フリーコメント: 入手しやすく、育てやすい上に食味良好。希少性はなく定番の品種ではあるが、イチジクファンであれば育てる価値のある優良品種です。 夏の早い段階から秋果が採れ出すのも魅力です。 また、同じ秋果であっても、秋が深まってから熟す実は丸い形になる傾向があります。この段階の果実はより濃厚でねっとりとした食感になり、とても美味です。
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