剪定タイミング

提供:いちじくwiki
ナビゲーションに移動 検索に移動

栽培技術 > 冬季管理 > 剪定タイミング

剪定の考え方

いちじくの収穫が終わったてから、10月から初冬までは根が再びするシーズンです。この時期に重要なのは葉で光合成をしっかりさせて、根の成長と木の中に栄養を蓄えることです。そのため、さび病の対策をしっかりして、葉を残し、光合成をさせることが重要です。このときに根に蓄えた栄養が、来年の春からの成長に使われるからです。(※実の収穫後に行うお礼肥えは、この根の栄養貯蔵や、根そのものの成長にも使われます)

そして落葉を迎えると外見的な変化は見えなくなりますが、枝に残っている栄養を根へとど送り続けていきます。葉で作られた養分は1か月程度の時間をかけて幹・根へと移動していくので、12月に落葉をした場合は1月くらいにようやく栄養分の移動は落ち着きます。

剪定のタイミングと挿し木

そして、このタイミングで強剪定をし、挿し木をします。これより早いタイミングで強剪定をすると、穂木の中に貯蔵栄養がやや残ってしまい、発根だけでなく発芽も促されてしまいます。そのため管理によっては発根よりも発芽が先行してしまい、根がないため十分に給水できずに枯れるリスクが高まります。1月剪定の場合、発根の先行を完全には防げませんが、気持ち発芽は抑えられている気がします。

1月中に挿し木をし、室内管理をしてあげれば、根の成長期である梅雨前までに100日ほどあるので十分に根が成長し、5号ロングなどの大きい鉢に無理なく鉢増しできます。土の量が多ければ多いほど根や新枝は成長するので、植え替え後の梅雨ごろから急激に大きくなってくれます。

剪定と挿し木のQ&A

  • Q. 秋挿しはダメなんですか?
  • A. 秋挿し・冬挿しでも触れていますが、挿し木のことだけ考えたらアリです。ただし、秋の時期は根に貯蔵栄養を貯めている段階なので、この時期に剪定してしまうと光合成ができずに貯められません。特に、挿し木1年目のものは翌年の成長が実をつけるかどうかも含め重要(結実確認=真贋確認に必要です!)なので、秋剪定はおすすめしません。そのため、親木のためにも秋に剪定しないほうがいいです。